2012年10月12日金曜日

修道院の刺繍(バジャドリッド)

司教服や司祭服、教会や聖堂の祭壇布などに美しい刺繍をほどこす「金の刺繍(Bordado en oro」があります。金色の糸を使い繊細な技法と時間を費やして刺していく古くから伝わる芸術的な教会刺繍です。今回の旅で何度ともなく教会や聖堂で直に見る事ができました。

下の画像はパレンシアの聖パブロ教会のマリアと幼子イエス。マリアさまの衣装に金刺繍がほどこされています。


パレンシアのソレダ教会のマリア。やはり衣装に豪奢な金の刺繍がきれいです。


修道院でもこの「金の刺繍」を長い間、得意としているところがあります。上の画像が修道院で作られたものかどうか分かりませんが・・ひょっとしたら。。

ところで、今回はお菓子だけではなく、刺繍を「仕事」にしている修道院も訪ねてみました。金の刺繍よりもう少し身近な伝統的なスペイン刺繍をしているところです。

下の画像はバジャドリッドにあるバロック様式のファザードが見事なラテラン・聖ヨハネ教会。この教会の左横にあるレンガ作りのコラソン・デ・ヘスース・イ・サンホセ修道院で刺繍を販売していると知り、訪ねてみました。



中に入るとトルノが。


前もって連絡をしていたので、名前を告げるとトルノがくるりと回り、そこに鍵がふたつ。私がその鍵を使って外から扉を開けて入るのです。


廊下に聖テレサの画が。もうひとつの鍵で指定された扉を開けると、格子のむこうに刺繍をした布がいくつも並んでいます。30代前半くらいの修道女オルガが出てきました。


実はここは機械を使った刺繍で、私にとっては少し残念だったのですが。。シスター・オルガの話を聞いていると後戻りができない機械刺繍が意外と大変なことが分かりました。

実はこの刺繍をはじめてからまだ6年だそう。オーダーなどに答えながら、典礼用品はもちろん、クロスやタオルなど日用品に機械刺繍をほどこすそう。




色々と話しをしながら、いくつもの作品を見せてもらい、私はこのマジョルカ刺繍を模したテーブルクロスとナプキンのセットを購入しました。

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